みうらじゅん著『「ない仕事」の作り方』を読んだ。
2,3ヶ月前、本屋でブラブラしていた時に、タイトルが気になって立ち読み、「みうらじゅん」だし、またふざけた(好き)なやつやろーと、立ち読みしてみると、まえがきが思った以上に真面目な文章、読み進めていくと、これは下手なビジネス本より、実践的なんじゃないかなと思った。
結局、その場では買わずにいたのだが、その後、タモリ倶楽部でみうらじゅんを見るたびに思い出してしまうので、結局買って読んだのでした。
色々と考えさせられることが、書いてあったのですが、一番ズシンと来たのは、
普通の仕事ではどうかわかりませんが、私は仕事をする際、「大人数に受けよう」という気持ちでは動いていません。それどころか、「この雑誌の連載は、あの後輩が笑ってくれるように書こう」「このイベントはいつもきてくれるあのファンにウケたい」とほぼ近しい一人や二人に向けてやっています。あるいは、その原稿や絵を最初に受け取る編集者を笑わせたいだけで書いていると言っても過言ではありません。
知らない大多数の人に向けて仕事するのは、無理です。顔が見えない人に向けては何も発信できないし、発信してみたところで、きっと伝えたいことがぼやけてしまいます。
という文章。この後、「喜ばせたい読者」の最高峰として、母親をあげています。
そういえば、伊集院光が家電を買う時に店員に「あなたの母親に売るとしたらどれですか?」と聞くという話を聞いたことがあります。この視点はちゃんとした仕事をする上で重要な視点かもしれません。(人によって母親でないかもしれませんが)
自分探しの旅に出ている人へ、この本に答えが書いてあるので、特におすすめです。