みうらじゅん著『「ない仕事」の作り方』を読んだ。

2,3ヶ月前、本屋でブラブラしていた時に、タイトルが気になって立ち読み、「みうらじゅん」だし、またふざけた(好き)なやつやろーと、立ち読みしてみると、まえがきが思った以上に真面目な文章、読み進めていくと、これは下手なビジネス本より、実践的なんじゃないかなと思った。

結局、その場では買わずにいたのだが、その後、タモリ倶楽部でみうらじゅんを見るたびに思い出してしまうので、結局買って読んだのでした。

色々と考えさせられることが、書いてあったのですが、一番ズシンと来たのは、

普通の仕事ではどうかわかりませんが、私は仕事をする際、「大人数に受けよう」という気持ちでは動いていません。それどころか、「この雑誌の連載は、あの後輩が笑ってくれるように書こう」「このイベントはいつもきてくれるあのファンにウケたい」とほぼ近しい一人や二人に向けてやっています。あるいは、その原稿や絵を最初に受け取る編集者を笑わせたいだけで書いていると言っても過言ではありません。

知らない大多数の人に向けて仕事するのは、無理です。顔が見えない人に向けては何も発信できないし、発信してみたところで、きっと伝えたいことがぼやけてしまいます。

という文章。この後、「喜ばせたい読者」の最高峰として、母親をあげています。

そういえば、伊集院光が家電を買う時に店員に「あなたの母親に売るとしたらどれですか?」と聞くという話を聞いたことがあります。この視点はちゃんとした仕事をする上で重要な視点かもしれません。(人によって母親でないかもしれませんが)

自分探しの旅に出ている人へ、この本に答えが書いてあるので、特におすすめです。

「ない仕事」の作り方 (文春e-book)
「ない仕事」の作り方 (文春e-book)
作者: みうらじゅん
出版社/メーカー: 文藝春秋
発売日: 2015-11-25
売上順位: 1715
概要: デビューして今年で35年、「仏像ブーム」を牽引してきた第一人者であり、「マイブーム」や「ゆるキャラ」の名付け親としても知られるみうらじゅん。とはいえ、「テレビや雑誌で、そのサングラス&長髪姿を見かけるけれど、何が本業なのかわからない」「どうやって食っているんだろう?」と不思議に思っている人も多いのでは? 本書では、それまで世の中に「なかった仕事」を、企画、営業、接待も全部自分でやる「一人電通」という手法で作ってきた「みうらじゅんの仕事術」を、アイデアの閃き方から印象に残るネーミングのコツ、世の中に広める方法まで、過去の作品を例にあげながら丁寧に解説していきます。 「好きなことを仕事にしたい」、「会社という組織の中にいながらも、新しい何かを作り出したい」と願っている人たちに贈る、これまでに「ない」ビジネス書(?)です。

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